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江東スタリオンステイション
ディック・フランシスの<競馬シリーズ>に登場した名馬の数々がけい養(笑)してあります。

【登場馬リスト】
表紙 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行

馬名 登場作品 性別 馬齢 毛色 平/障
ターニトップ 『度胸』 ?歳 ?毛 障害
主人公ロバート・フィンが専属で騎乗するようになったジェイムズ・アックスミンスター調教師の持ち馬。
ハードルの経験しかなく、しかもがむしゃらな性格なのを障害に慣れさせるためにフィンに騎乗依頼をする。

ダーリングボーイ 『出走』-10 3歳 ?毛 平地
アスコット競馬場の写真判定になった5ハロンレース(16頭立て)で判定の対象となった馬の1頭で、判定の結果ピックアップと共に同着2着となった。馬番は2。

ダイアル 『重賞』 5歳 栗毛 障害
主人公スティーヴン・スコットの持ち馬の一頭。
不正を働いた調教師ジュディ・リーズの所から、やはりスティーヴンの持ち馬の一頭であるフェリボートと共にルーパット・ラムジイの厩舎に移された。

ダウラギリ 『侵入』 ?歳 ?毛 障害
主人公クリスマス(キット)・フィールディングが専属で騎乗するカシリア王女の持ち馬の一頭。
トゥスターで3勝を挙げ気分の乗っていたフィールディングが、その日4鞍目の2マイルの固定障害レースで強気な走りで勝利し1日4勝の見事な成績を得る。
──私は頷いてダウラギリとスタートに向かったが、馬が私と同じように何か妙に楽しそうな気分でいるように思えた。三勝で私は最高の幸福感を味わっていた。ダウラギリは跳びがうまい。だから、四勝を狙ったってべつに悪くはないだろう。どの馬もそうだが、ダウラギリは騎手の気分を受け継いでいる。今日のダウラギリは私に求められたら気軽に断崖からでも跳ぶに違いない、と私は思った。
(『侵入』より)
ダズン・ロージス 『直線』 せん馬 6歳 鹿毛 平地
主人公のデリック・フランクリンの兄グレヴィルが、経営する会社名義でジェムストゥンズとともに所有していた馬。グレヴィルが事故で亡くなったためデリックが受け継ぐことになった。
4歳時に3勝、5歳時は凡走を続け、6歳になって調子を取り戻していたが、それはダズン・ロージスを預かるニコラス・ロゥダが、グレヴィルに何の断わりも無く去勢したのが理由だった。
フランクリンは、自分が騎手を続ける以上馬を所有することは出来ないので売りに出すことにするが、フランクリンに個人的な友情を感じ、ヨーク競馬場のヨーク・キャナル・チャンピオンレースで2着になったのを見たハーリイとマーサのオスタマイヤー夫妻は、フランクリンのために馬を買い取ることを申し出る。

タッチイ 『標的』 牡馬 15歳 ?毛 障害
主人公のジョン・ケンドルが伝記を書くことになった調教師トレメイン・ヴィッカーズが調教している馬の1頭で、チェルトナム・ゴールド・カップでの優勝経験がある。
トレメインに気に入られたケンドルが馬運動で乗ることになった。

タフ・ナット 『決着』 ?歳 ?毛 障害
主人公のリー・モリスが、5人の息子を観戦に連れていったストラットン・パーク競馬場の第2レースで、次男のトビイが賭けた馬。
パドックでチャカついていたにもかかわらず勝った上、レース後も暴れる元気さを見せた。

タペストリ 『障害』 ?歳 ?毛 障害
馬主のモイラ・ロンガマン婦人の会計士を勤めたことが縁で、主人公ローランド・ブリトンがチェルトナム・ゴールド・カップで騎乗することになった馬。
ブリトンはこの馬で大波乱のゴールド カップを制し、自らのアマチュア騎手キャリアで最高の栄誉を手にすることになる。
──しかし、タペストリは、まことにすばらしい馬で、多くの勝利をあげた他の馬たちと同様に、ゴールド・カップの後、脱鞍所で歓呼、歓声に包まれていた時の経験から、自分のスターとしての名声を意識するようになっていた。その誇りを守り、勝たねばならない、という意欲で、直線の最後の三つの柵を完璧なフォームで飛び越え、首を突き出し、ストライドをのばしてゴールを駆け抜けた。
(『障害』より)
タラハッシイ 『勝利』 ?歳 ?毛 障害
主人公ジェラード・ローガンの親友で障害騎手のマーティン・ステュークリイが、2000年の大晦日のチェルトナムで開催されたコーヒー・フォーエヴァー・ゴールド・トロフィで騎乗した馬。馬主はロイド・バクスターで勝負服は白黒鋸歯型、桃袖。
6対4の一番人気でレースに臨み、7馬身差で楽勝しようとしていた最後の障害で転倒してしまい、下敷きとなったステュークリイの命を奪ってしまう。
チェインメイル 『反射』 5歳 ?毛 障害
主人公フィリップ・ノアに八百長をやらせたヴィクター・ブリッグズの所有馬の一頭。
気性が荒く扱いづらいところはあるが、勇気がある馬なのでノアは前途有望と見込んでいた。
八百長をやらないことをブリッグズに宣言し、アスコットのレースで、騎手が馬の実力を引き出せば必ず勝てることを見せようと、デイライトに続き死に物狂いの騎乗を見せるが3着に終わる。
──チェインメイルの場合はデイライトと事情が全く異なっていた。もともと精神的に不安定な明け五歳である上に、私がやらせようとしているのは、非行少年に路上強盗をやれとあおりたてるようなことであった。彼が騎手に反抗し、障害の前で横へそれたり、他馬に噛みつく粗暴さをコントロールするには冷静さと手堅い扱い方が必要である──少なくとも私は常々そう思っていた。
今日は、彼はそのような扱い方をされなかった。今日の騎手は、障害の前で横へそれること以外は、どのような乱暴な行動も許すつもりでいた。三つ目の障害でそれそうになった時私が激しい勢いで鞭を入れたが、「おい、いつものお前とちがうじゃないか」と不満を抱いたのが感じ取れるような気がした──その通り、今日は違うのだ。
(『反射』より)
チェリイ・パイ 『査問』 ?歳 ?毛 障害
主人公ケリイ・ヒューズが、本命のスクェルチに騎乗したレモンフィッズ・クリスタル・カップで、本調子でなかったスクェルチに勝った馬。
スクェルチと同厩だったため不正の疑いを持たれることになってしまう。

チックウィード 『標的』 ?歳 栗毛 障害
主人公のジョン・ケンドルが伝記を書くことになった調教師トレメイン ヴィッカーズが調教している馬の1頭で、ハリイとフィオゥナのグッドヘイヴン夫妻の持ち馬。顔に大きな流星がある。
以前トレメインの厩舎でチックウィードを担当していた厩務員のアンジェル・ブリッケルが、暴行された上殺されていたのが発見され、遺留品ハリイとチックウィードが写っている写真があったため、ハリイに殺人の嫌疑がかけられてしまう。
サンダウンのウィルフレッド・ジョンストン・ハンター・チェイスでは、甥のノーランの気迫の騎乗ぶりで勝利を得る。
──ノーランはそんな気は毛頭なかった。ノーランが持ち前の攻撃的な本能を余すところなく発揮して鬼神のようにチックウィードのチ肩甲骨の上にかぶさり、負けることは許容できない、というメッセジを馬に送っていた。ノーランが二度、力をこめて鞭を振った。チックウィードはまるで電流で刺激されたように、抜かれてしまった以上速度を落とそうしていた考えを振り捨て、また闘争心を奮い起こした。先を行く騎手と馬は、もう勝ったと判断して、ほんの一瞬早めに力を抜いた。彼らがゴール直前で歩幅を縮めたところをチックウィードが捉え、首一つ前に出た。観衆が、絶対に諦めないファイターである本命馬に歓声を送った。
(『標的』より)
チンク 『煙幕』 4歳 ?毛 平地
主人公エドワード・リンカンの母親代わりを務めたネリッサ・キャビシイが、南アフリカで所有している馬の一頭。
他の持ち馬同様、血統は優秀でデビュウ当時は良績を残したものの、最近の成績が振るわず資産価値が下がったことから、死期が近いことを悟ったネリッサが、せっかく甥のダニロに遺産として残すのに価値が下がったものを送りたくないと、エドワードに成績不振の原因を探るように頼むことになる。

ティシュー 『反射』 ?歳 ?毛 障害
主人公フィリップ・ノアがケンプトンのハードルレースで騎乗した一頭。
結果は4着と振るわなかったが、馬主の婦人は喜んだ。

デイトパーム 『直線』 せん馬 7歳 鹿毛 障害
主人公のデリック・フランクリンが専属同様に騎乗している調教師、マイロィ・シャンディが管理している馬で、ハーリイとマーサのオスタマイヤー夫妻の持ち馬。フランクリン騎乗でゴールドカップに勝ったこともある。
足の下部やたてがみ、尾が黒く、頭の形が良くて骨太でがっしりした短い脚をした見栄えのする馬。
将来性があるにも関わらず、元の馬主がオーストラリアに移住してしまうため、莫大な金額で他の馬主に売るか、さもなくば厩舎から引き上げて競売にかけようとしたため、なんとしても厩舎に残って欲しかったシャンディが、オスタマイヤー夫妻に馬を買うよう説得する材料として、足首を骨折しているフランクリンに馬運動に乗るよう頼んだ。
──馬と私は、馬群のほかの二頭といっしょに調教走路のいちばん端まで歩きはじめたが、そのうちにトロットで進みはじめた。その間私は、左足が受ける刺激に心中マイロゥをもろもろの表現で呪いながら、あぶみを支えに体を浮かせて全体重を右足にかけていた。馬の乗り方はかくあるべきだと承知しているデイトパームは、そのように片側に体重をかけるのを嫌がってさかんに首や尾をふっていたが、その程度の反応を示しただけで、私を信頼するつもりになっているようだった。馬というのは、特定の人間に気づいたことを直接示す手だてがないが、デイトパームは私の声を聞くと首を回して私を見ることがときおりあるし、においでも私がわかるのかもしれない、と思うことがある。たまには私の首筋に鼻先を押しつけて、においを嗅ぐように鼻をぴくつかせる。いずれにしても私たちのあいだには気持ちのかよいあう親密感が明確に存在していて、今朝はそれがたいへん役だったようだ。
(中略)
 位置に着くために回っているあいだに、私はしばしば行うようにもの静かにデイトパームに話しかけていた。競走馬の多くに共通することだが、馬は落ち着いた人間の声、口調から、すべては順調だ、という気持ちを感じ取って安心するものである。ことによると低音の振動を聞き取るのかもしれないが、ありえないことではない。
(『直線』より)
ティドリイ・ポム 『罰金』 牡馬 ?歳 鹿毛 障害
農場主で自ら調教も行うヴィクター・ロンシイの持ち馬で、ランプライター・ゴールド・カップの出予定馬。
ヴォエルステロッドに操られていた記者、バート・チェコフによって派手に書きたてられたことで、一気に人気が上がる。
スピードがあり素質があるのもの、決して見栄えはせず、タイローン曰く「頭も顎もありきたりの馬と変わりなく、肩は貧弱で、腰から尻にかけても見栄えがしない」とさんざん。耳を触られるのが大嫌い。

テイブルズ・ターンド 『煙幕』 4歳 ?毛 平地
主人公エドワード・リンカンの母親代わりを務めたネリッサ・キャビシイが、南アフリカで所有している馬の一頭。
他の持ち馬同様、血統は優秀でデビュウ当時は良績を残したものの、最近の成績が振るわず資産価値が下がったことから、死期が近いことを悟ったネリッサが、せっかく甥のダニロに遺産として残すのに、価値が下がったものを送りたくないと、エドワードに成績不振の原因を探るように頼むことになる。

デイライト 『反射』 ?歳 ?毛 障害
主人公フィリップ・ノアが、サンダウン・ハンディキャップ・パターン障害で単勝倍率4倍の人気馬だったにも関わらず、馬主のヴィクター・ブリッグズに八百長をやるように求められた馬。ノアはやむを得ずわざと落馬するが、もうやらないことをブリッグズに宣言する。
次のアスコットでのレースの際、騎手が馬の実力を引き出せば必ず勝てることを見せようと、ノアは死に物狂いの騎乗を見せるが2着に終わる。
──結果的にはデイライトの場合はたいへん容易であった。騎手の考え方が変わったのに驚いているのが感じとれたが、跳び方はいつものように上手であった。馬のテレパシイ的能力、あの驚くべき感覚が私の意図を一瞬にして感じ取った。馬がそのような能力を具えていることは知っていたが私は改めて驚嘆した。騎手が馬のある種の反応に慣れているのは、馬が騎手自身の考え方に適応しているからである。騎手の考え方や意気込みに急激に変化が生じると馬の示す反応も変わる。
(『反射』より)
テリイボウ 『反射』 ?歳 ?毛 平地
天才ギャンブラー、リーアム・オゥロークのノートを元に、主人公ジョナサン・デイル(注:『配当』は2部構成で、ジョナサンは第1部の主人公)の友人ピーター・キースリーが組んだ、勝ち馬予想プログラムがミッドランズ・カップの勝ち馬として予想した馬。
しかしプログラムは、ジョナサンがプログラムを譲った同僚テッド・ピッツによりバグが仕込まれていていたため、レースによっては全く勝ち目の無い馬を予想するようになっており、テリイボウは誤った予想結果であり、結果も15頭中12着と惨敗に終わる。

テレビディ 『標的』 ?歳 ?毛 障害
主人公のジョン・ケンドルが伝記を書くことになった調教師トレメイン・ヴィッカーズが調教している馬の1頭。
ウィンザーのレースで、トレメインが預かるトップ・スピン・ロブの馬主、フィオナ・グッドヘイヴンのいとこのノーランが騎乗し10馬身差の圧勝をする。

テンプレイト 『度胸』 せん馬 6歳 ?毛 障害
全英狩猟委員会のジョージ・ティロルド卿の持ち馬で非常に優秀な素質馬。
テンプレイトを預かるアックスミンスター厩舎専属のジョッキィ、ピップ・パンクハーストが落馬で怪我をしたため、主人公のロバート・フィンに騎乗の機会が巡ってくる。
──テンプレイトは目がきれいに澄み、耳をピンと立てている。走りたくてむずむずしているかのように筋肉がブルブルと動いている。完璧に調整された走る機械が、一刻も早く本来の仕事にかかりたくて緊張している感じである。おとなしい馬ではない。性質にあまさは全くなく、愛情というよりは尊敬の念を抱かせる。私は彼の火のような激しさと勝利に対するゆるぎない意欲が好きであった。
(『度胸』より)
テンペステクシ 『決着』 せん馬 ?歳 栗毛 障害
主人公のリー・モリスが株の一部を所有するストラットン・パーク競馬場の共同所有者の1人であるコンラッド・ストラットンが所有する馬。
2マイルの置障害レースで、コンラッドの妹レベッカ・ストラットンが騎乗し勝利した。

トップ・スピン・ロブ 『標的』 ?歳 ?毛 障害
ハリイとフィオゥナのグッドヘイヴン夫妻の持ち馬で、前年のグランドナショナルで優勝した馬。

トライ−ナイトロ 『利腕』 牡馬 3歳 鹿毛 平地
調教師のジョージ・キャスパーが預かっている明け3歳馬で、次のダービィの最有力候補とされている馬。
ここ2年の間に、キャスパーが預かるグリーナー、ベセスダ、ジンガルーの3頭が、3歳時には好調だったにも関わらず、4歳になってから全く勝てなくなってしまったため、キャスパーの妻ローズマリイが、トライ−ナイトロに同様の事が起きないよう、主人公のシッド・ハレーに調査を依頼することになる。
ちなみに“ナイトロ”はいわゆる“ニトロ”の英語発音。

トラフィック 『骨折』 牡馬 3歳 ?毛 平地
主人公ニール グリフォンの父ネヴィルが経営する厩舎ロウリイ・ロッジで調教を受けている馬。
血統がいい割にはあまり賢くないらしく、調教を受けても一向に人に従うことを覚えず手に負えない暴れ馬。

トランスポーター産駒の栗毛 『転倒』 牡馬 ?歳 栗毛
主人公ジョウナ・ディアラムにケリイ・サンダスを紹介したポウリ・テクサが競売で買おうとしていた馬。
ディアラムは、利益をもたらしてくれた借りをテクサに返すために、トランスポーターの産駒には栗毛はおらず、父系に信頼が置けないことを指摘し、テクサが損をすることを防いでやる。

トリートップス 『追込』 ?歳 ?毛 障害
主人公チャールズ・トッドが競馬場で顔見知りになったビリイ・パイルのおばのサルが賭けた馬。レース結果はどんじり。

ドリフター 『標的』 せん馬 9歳 ?毛 障害
主人公のジョン・ケンドルが伝記を書くことになった調教師トレメイン・ヴィッカーズが調教している馬の1頭。
トレメインに気に入られ馬運動を任されるようになったケンドルが、タッチイの次に乗ることになった馬。

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Last Modified 2001/7/8
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