スペンサーは、大手法律事務所に勤めるリタ・フィオーレに、1年ほど前に自らが検事を務めレイプ殺人の犯人として有罪にした、エリス・アルヴスが無罪だった疑いがあるため、事実を確かめて欲しいと依頼される。調査を開始したスペンサーは事件の関係者に会って話を聞くが、その対応は悪意あるものばかりだった。そして、スペンサーの調査が被害者のボーイフレンドに及んだとたん、何者かに事件から手を引くように脅迫される。自分とスーザンに護衛を付け調査を続けるスペンサーだが、その隙を突きスペンサーを脅迫したガンマンに銃撃され、スペンサーは重傷を負ってしまう…。
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スペンサー物としては久々のヒットです。
前半、いつも通りの展開を見せますが、中盤スペンサーが重傷を負い、襲撃者から身を隠し黙々とリハビリに専念する姿や、逆襲に出る際に協力を得るギャングやコールガール斡旋のマダムとの乾いた友情関係など、パーカー節が冴え渡ります。また、子供（と言っても養子）を欲しがるスーザンをキィに、また一つのステップを踏む二人の関係がストーリィに味わいを与えているので、スペンサーファンなら読んで損無しだと思います。
昨年は、全般的には面白い本が少なかったものの、フランシス、パーカーと大御所が2人とも当たりだったので、充実した感じが味わえたのは収穫でした（ブロックの新作が出なかったのはイタかったが…）。
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